2013年04月24日

アイちゃんと仲間


アイちゃんのいる教室 [単行本] / 高倉 正樹 (著); 偕成社 (刊)




そのときまで、僕は、ダウン症のことをなにも知りませんでした。

いえ、知っていたといえば、知っていました。

ダウン症は、医学的な言葉でいうと、23対(46本)ある染色体のうち21番目の

染色体が1本多い、生まれつきの病気とされています。英国のダウン博士が

最初に報告いたから、そう呼ばれています。

でも、こうした知識が、どれほどダウン症を理解する助けになるのでしょう。

目の前にいるのは、宿題をがんばっていること、プールのシャワーがきらいなことを、

それはもう目を輝かせて教えてくれて、ささやかな出会いを麦茶で祝福してくれる、

ひとりの女の子でした。



この文章は ある本のあとがきに記された 筆者の方の言葉の一部です。

この『ひとりの女の子』とは お友達の仙台のアイちゃんです。


以前、読売新聞に連載されていた記事が1冊の本になったのです。

書かれた方は 高倉正樹さんという読売新聞の記者さん、偕成社さんからの出版です。



この記者さんが書かれているように 世の中の多くの人たちの

障がいへの理解って 最初の言葉のような感じかも知れませんね。

でも 実際接してみると そんな理解では言い表せない

みんな一人一人個性を持って チャーミングな人間なのですよね。

一人として同じ人はいなくて それは障がいを持っていなくても

同じ人はいなくて みんな違うのですよね。

当たり前なんだけど その当たり前が やっぱり障がいがあると

それだけが独り歩きしてしまって 当たり前のくくりから飛び出して

考えられてしまう事があるような気がします。



アイちゃんは 通常学級で今も学んでいます。

ともすれば そのダウン症ということだけが独り歩きしてしまう環境を

先生がとても上手にみんなと共に歩ませてくれて その中でも

しっかりと それぞれの違いを考えていらっしゃる事が伝わってきます。



親だから言わなくてはいけない事、親だから言えない事を 担任になった

先生方が上手に子ども達に伝えてくれているのが分かります。

親の口から言うと どうしても『理解して欲しい』と伝わってしまったり

障がいが独り歩きしてしまう状況になる事も 先生の口から その事を

あえて包み込むような大きくて温かくて 時にするどい言葉で

子ども達に考える力と気付きを与えている気がします。



ダウン症といっても 障がいの程度は ひとそれぞれで 全ての子が

通常学級で学べるという訳ではないのは 私の周りをみても分かります。

アイちゃんのお母さんのカメちゃんは アイちゃんの学校を決める時、

それはそれは悩みました(私がこんな事を言うのも変ですが)。

アイちゃん自身の事、学校の環境のこと、たくさんの事を見て考えて

アイちゃんと 当時の校長先生の事を信じてこの学校を選んだんだと思います。

そして 校長先生も担任の先生も代わり それでもなお 今もアイちゃんが

みんなと共に学べ みんなもアイちゃんと共に学び 毎日を送れているのは

先生方の連携や考え方、この学校生活の様子をちゃんと見てくれている様子、

そして お友達との関係性の確立、そしてなにより アイちゃんの頑張り、

それから お母さんを主とするご家族の頑張りと勇気が支えている気がします。

それは アイちゃんがこの学校に入学を望まなかったら 何も生まれていなかったと思います。

大変な事は それぞれの立場でたくさんあったと思います。

そして これからまた 新たに超えないといけない壁も出て来るんだと思います。


それでも この学校でみんなと過ごしている時間は事実であり 実績であり

アイちゃんのこれからの人生の中で とっても大事な時間だと思います。



そしてこの取材を受けた学校も素晴らしいと思います。

今学校にマスコミが入ると言えば 悪いニュースがほとんど。

でもこうして 先生でも親でもない記者さんが 自分の目で

子ども達の成長を記してくれた事って 大きな事なのではないでしょうか。

記者さんの繊細で温かなまなざしが伝わって来た気がしました。



ダウン症のお子さんを持つ方ももちろんですが、これから障がい児や

子どもと関わる方や 子ども達の考える力を引き出したい方など

色んな方に読んでいただけたらなぁと思います。


たくさんの写真も掲載されていて アイちゃんの生き生きとした成長が

感じられます。


アイちゃん、これからも アイちゃんらしく、そして たくさんのお友達と

出会っていってくださいね。

「あしたもがんばっていいですか?」

そんな言葉を だんだん言わなくなったアイちゃん。

最初はいっぱいいっぱい頑張ったんだと思います。

その言葉を言わなくなったとしても アイちゃんはいつもきっと頑張っています。

そういう事を 温かく見守ってくれる仲間たちが出来て 良かったね。

そしてまた アイちゃんも他の子のがんばりや 心が分かる女の子に成長していくことを

埼玉のおばちゃんも 応援しているよ!



posted by はは at 21:56| 埼玉 ☔| Comment(1) | TrackBack(0) | サバイバー(障がい児)達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
早速アイの本を紹介してくれてありがとうございます。
(私など、まだ本を紹介する時のやり方がわからなくて
 自分のブログでも紹介してないのに、すみません。)

mayちゃんには、ほんと私がブログを書き始めた
アイが2歳半の頃からの成長を
ずっと見てもらっていて
それこそ「埼玉のおばちゃん」的、親戚のような存在で
保育所に入る前、入学前などの葛藤も知ってくれているので
ぜひ、近況報告代わりに読んでほしいと思っていました。

ただ、全くアイを知らない人にとって、この本の価値というか
意義みたいなものを、正直はかりかねて
それも自分ではすぐに紹介できなかった理由の一つなのですが、
mayちゃんが書いてくれたように、
この本の中の「ある一人のダウン症の女の子の日常」が、
いかに周囲との関わりの中で築かれていくものかということが
「こうあるべき」と声高に主張するのでなく
淡々と事実が書かれている中から、
書かれていることの背景にある、たくさんの人の温かい目や支えも
感じ取ってもらえたら嬉しいなと思います。

親以上に、これまでのこと、本に書かれてない部分まで
丁寧に言葉を尽くして紹介してくれて
本当にありがとうございました。

記者さんも、3年も「密着取材」してくれているので
ある意味「身内」のようになっていて、
その記者さんの、物静かだけれど熱い思いみたいなのも
mayちゃんが感じ取ってくれたのも嬉しいです。

先生、お友達、地域の人たち・・
本当に周囲の人に支えられてここまで来ました。
これから先のことはわからないし
通常学級にいることだけが理想とも思わないけれど
どこに行っても、いろんな人との関わりを大切にして
アイがアイらしく輝けるよう
親としてもまた悩みつつ進んでいきたいと思っています。

これからも、身内同様、温かい目で見守っていてもらえると
嬉しいです。

これからもよろしくお願いします。

Posted by カメ at 2013年04月25日 20:25
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/357068173
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。